1970年前後、自身の内面を告白するように歌う「内省的なシンガーソングライター」が潮流に乗っていた時代。「救いようのない孤独」を美しいメロディーに乗せ、一つの物語を音楽として完成させた、名曲中の名曲。
今回は、Gilbert O’Sullivan (ギルバート・オサリバン) の「Alone Again (Naturally)」を翻訳いたしました!
今回の翻訳曲「Alone Again (Naturally)」は、1972年にシングルリリースされ、ギルバート・オサリバンの 2ndアルバム「Back to Front」に収録された曲です。
リリース後は、アメリカのビルボード Hot100 で 6週間連続第1位を記録し、グラミー賞は 3部門でノミネート、年間チャートでも第2位に入るなど、世界中で大ヒットを記録しました。
当時、この曲の歌詞があまりにもリアルすぎると話題になり、「彼の実話」ではないかと思う人が多かったそうですが、完全に想像によって書かれた歌詞で、これまでポップ・ソングがあまり触れてこなかった「孤独」や「絶望」といったテーマで感情を揺らすような優れた曲を作りたいという思いからこの曲が完成したのだとか。
彼自身、「こんなに暗い曲がヒットするとは思わなかった」と語ったそうです。
「Alone Again (Naturally)」を使用したアニメや映画はたくさんあり・・・
*1986年 漫画「めぞん一刻」(TVアニメ版) のオープニング
*1999年 映画「ヴァージン・スーサイズ」
*2002年 映画「スチュワート・リトル2」
*2010年 ドリームワークスアニメ映画「メガマインド」 などなど!
ギルバート・オサリバンはアイルランド出身のシンガーソングライター。
1970年代初頭、エルトン・ジョンやロッド・スチュワートといったスター達にも並ぶ「世界で最も売れたアーティスト」の一人です。
2024年には、彼の故郷であるアイルランドから音楽的貢献を称えられ、「名誉市民権」を授与されました。
彼のちょっとニッチな豆知識として有名なのが、「曲のサンプリング」において法的な先例を作った人物であるということです。
他のアーティストから「Alone Again (Naturally)」が無断でサンプリングされたことに、彼は訴訟を起こし、勝訴しました。これが先例となり、「サンプリングの際は事前に許可が必要である」というルールが世界中に定着し、著作権保護の重要性を確立させた人物なのだそうですよ。
「悲劇」を「軽快なメロディー」で歌いあげるコントラストは、どこかで感じたことのあるような「孤独」を彷彿とさせます。きっとこの物語は、一人ひとりの心に刺さるものがあるのでしょう・・・
Oh, in a little while from now
もう少ししたら
If I'm not feeling any less sour
気分が少しも晴れなければ
I promised myself to treat myself
自分へのご褒美として
And visit a nearby tower
近くの塔へ行き
And climbing to the top
頂上まで登り
Will throw myself off
飛び降りるんだ
In an effort to make it clear to whoever
誰が見ても分かるように
What it's like when you're shattered
人が打ち砕かれると どんな気持ちになるのかを
Left standing in the lurch, at a church
結婚式で一人取り残されて
Where people saying
人々は言う
"My God, that's tough she stood him up
「気の毒に 花嫁にすっぽかされたのか
No point in us remaining
ここにいても仕方がない
We may as well go home"
もう帰ろう」
As I did on my own
僕は一人で帰った
Alone again, naturally
また独りだ 結局ね
To think that only yesterday
つい昨日のことなのに
I was cheerful, bright and gay
僕は陽気で 明るかった
Looking forward to, well who wouldn't do
楽しみだったのに 皆そうだろうけど
The role I was about to play
僕が演じるはずだった(花婿の)役を
But as if to knock me down
でも 僕を打ちのめそうとするように
Reality came around
現実がやってきて
And without so much as a mere touch
ほんの少しも触れることなく
Cut me into little pieces
僕をバラバラにした
Leaving me to doubt
僕を疑いの中に残したまま
Talk about God in His mercy
神の御慈悲なんてよく言うけど
Oh, if He really does exist
神が本当にいるのなら
Why did He desert me
なぜ神は 僕を見捨てたのか
In my hour of need?
こんなに苦しいときに?
I truly am indeed
本当なんだ
Alone again, naturally
また独りだ 結局ね
It seems to me that there are more hearts broken in the world
この世界には 壊れた心がもっとあると思う
That can't be mended
それは繕うことができず
Left unattended
放置されたまま
What do we do? What do we do?
僕たちは どうすればいい?
〜〜〜♪♪♪〜〜〜
Alone again, naturally
また独りだ 結局ね
Now looking back over the years
昔を振り返ると
And what ever else that appears
他に何を思い出しても
I remember I cried when my father died
父が死んだとき 泣いていたのを覚えてる
Never wishing to hide the tears
涙を隠そうともしなかった
And at sixty-five years old
そして65歳のとき
My mother, God rest her soul
母よ どうか安らかに
Couldn't understand why the only man
母は受け入れられなかった たった一人愛した人が
She had ever loved had been taken
なぜ 奪われてしまったのか
Leaving her to start
彼女は一人で 人生をやり直すことになり
With a heart so badly broken
ひどく傷ついた 心を抱えたまま
Despite encouragement from me
僕が励ましたって
No words were ever spoken
言葉は一言も 交わされなかった
And when she passed away
そして 母も亡くなったとき
I cried and cried all day
僕は一日中 涙に暮れた
Alone again, naturally
また独りだ 結局ね
Alone again, naturally
また独りだ 結局ね